チャプター 27

危険な願い

マイケル視点

評議の間が、これほどまで張りつめた空気に包まれたことはない。

指先で卓をせわしなく叩き、奥歯を噛みしめる。指導者という重圧が、これまでになく肩にのしかかっていた。広間には蝋燭の煙の匂いが漂い、長老たちは抑えた声でざわめく。扉口には戦士たちが立ち、目に不安を滲ませながら警戒していた。知らせは早い――国境の向こうにまで、一息に駆け抜けていく。

銀の群れに少年がいる? 癒しの手を持つ少年が。

触れるだけで命を戻せる、と言う者もいた。月の女神そのものに祝福されたのだ、と囁く者もいる。

こんな奇跡を聞くのは、もう何十年ぶりだろう。病が風に乗った野火のように広がりはじ...

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